知ってるつもり、のメインテナンス

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    「形骸化するメインテナンス?」
    歯科診療を象徴する重要なテーマです。
    決して大げさではありません。

    最近、当院の患者さんの中に、
    今まで歯科医院へメインテナンスで通っていたのに、歯肉縁下には歯石がたくさん、という方がいらっしゃいます。
    これらの患者さんの主訴は、「引っ越してきたので、クリーニングをして欲しい」「着色が気になる」等の、自分の目で口の中をみて、確認できることを気にしていることが多いようです。

    口腔内の健康状態は、見た目だけではわかりません。

    プロービングを行い、デンタル14枚法で歯と骨の状態を診査し、はじめて歯周組織の健康状態が正確にわかります。
    今までメインテナンスに通っていたという初診の患者さんに、診査を行い、デンタルX線写真に写る歯肉縁下の歯石の付着状況をお見せし、口腔内の状況を説明すると、みな一様に愕然とされます。

    残念ながら、こうした患者さんは決して珍しくありません。

    口腔内の健康に関心がない方ならいざ知らず、口腔内への関心が高い患者さんでさえ、初診で来院される際には多くみられるケースです。特にここ最近増えています。



    メインテナンスの本来の意味は、
    治療をして健康になった口腔内を「維持」することです。

     メインテナンスは、もちろん、スケーリング等を行う作業だけではありません。
    治療により健康になった口腔内を良好に維持していくためには、口腔内の問題をいち早く見つけだし対応していくスキルや、
    診断能力も必要です。時には患者さんのセルフケア状況を細かく確認することもあるでしょう。

    実に幅の広い、深い歯科診療なのです。

    忙しい毎日を過ごす中で、患者さんが自宅で100%完璧に歯を磨くことは難しい。
    だからこそ患者さんが日々のケアで出来ないところを医院側が補うために、患者さんに来院していただく必要性がある。
    そしてはじめて患者さんの口腔内は良好に保つ事ができるのです。

    メインテナンス

    やってるつもり、知ってるつもりでは、???ですね。

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