生物学的幅径 数値を超えて

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     以前、生物学的幅径に触れました。

     私達歯科衛生士がふだん行うスケーリングも、口腔内の構造が頭に入っていることが重要であり、医院の診療レベル向上に欠かせないという話でした。

    「患者さんの歯肉の炎症がなかなかとれない...」
    「それほど深くない歯周ポケットが排膿している...」

     これらは、歯冠修復物が生物学的幅径を侵襲していてもみられる臨床所見です。
    こういうケースの治療は、歯周外科をドクターに依頼し、生物学的幅径を改善した後、修復物をやり変えてもらわなければなりません。
    いくら歯科衛生士がキュレッタージを繰り返しても、患者さんがブラッシングを頑張っても、改善できません。

    わたしたちが生物学的幅径を知っていることの重要性はここにあります。

    1本、1本の歯のことだけではなく、患者さんの口腔内の安定と健康を取り戻す心構えを、
    何よりも考えておきたいものです。
    それは、まずは正確な知識から。

    今回は生物学的幅径に関してもう少しお話したいと思います。

    ・あくまでも基準である。
    歯間部歯肉溝の正常な深さは3mm未満、唇、頰側、及び舌側歯肉溝の深さは1〜 2mm前後 。
    ここで重要なのは、数値だけを見て厳格な治療を行うべきではないということです。数字に振り回されないこと!!!
    理想的な治療を行うには、現状把握、正しい評価が何よりも重要ですね。

    わたしたちは、ふだんの生活でも常に判断をし評価を行っています。
    この品物は安いのか?品質がよいのか?…。そのとき、欠かせないのが「目安」ですよね?照らし合わせる尺度があるから、安心して判断できる。

    ・数値を知るだけで終わりにしない。
    炎症のない歯肉を理解してはじめて、炎症のある歯肉がみわけられます。
    良いものをしっかり見なければ悪いものがわからない。骨董の世界と同じです。
    正常歯周組織を理解してはじめて、プロービングを行い歯周組織の破壊度を知ることが出来るのです。


     





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